東京・上野の森美術館「デトロイト美術館展」に行った感想です
2016年10月7日から東京・上野の森美術館で開催されている「デトロイト美術館展」に行ってきました。
デトロイト美術館展の展示の内容や感想、混雑状況や見どころのポイントなどをまとめましたので、これから見学する方の参考になれば幸いです。
上野の森美術館といえば、2012年に「ツタンカーメン展」という大規模な展示会があったことを思い出しましたが、その時以来2回目の来訪となります。
見学したのは火曜日です。
平日ということもあってか、チケットカウンターは空いていました。
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デトロイト美術館の概要
一言で言うと、デトロイト美術館からヨーロッパの近代絵画を52点セレクトしたのが今回の美術展になります。
デトロイト美術館があるデトロイトは、かつて自動車工業で栄華を誇ったことで有名ですが、今では廃れてしまいゴーストタウン化が指摘されているアメリカの都市です。
デトロイト美術館は1885年に設立された、古代エジプト美術から現代美術まで約65,000の芸術品を所蔵している全米屈指の美術館ということです。
このデトロイト美術館は、2013年のデトロイト市の財政破綻を機に、所蔵品が売り飛ばされてしまう危機に陥りました。
しかし、様々な協力や市民の声により難を逃れることができ今日に至っているそうです。
デトロイト美術館救済の感動秘話の一つでもありそうなものですが、その辺はこの美術展では明らかにされていません。。。
「デトロイト美術館展」の見どころ
「デトロイト美術館展」の一番の特徴は、展示されている作品がすべて撮影可能ということです(一部SNS掲載を禁止している作品もあります)。
撮影OKなのは、月・火曜限定なので、行く日に気を付けましょう。
デトロイト美術館展は、「太平洋を渡ったヨーロッパの名画たち」と謳われています。
モネ、ルノワール、ゴッホ、セザンヌ、マティス、ピカソなど、ヨーロッパの近代絵画の巨匠にテーマを絞った美術展になります。
出品目録によると52点中、15点が日本初公開作品で、特にピカソの作品が見どころになっています。
それから、会場に貼ってあった3種のポスターのキャッチフレーズを紹介します。
- まさしく、セザンヌ。
- これぞ、ゴッホ。
- なんといっても、モネ。
ということは、セザンヌ、ゴッホ、モネも見逃せない様子です。
チケットに掲載されているのはマティスの《窓》という作品です。
ポスター等に使用されているゴッホの《自画像》とマティスの《窓》、この2点はデトロイト美術館を一流美術館へと成長させるスタートとなった重要な作品として位置づけられています。
「デトロイト美術館展」の内容
音声ガイド(520円)は鈴木京香さん。
- 第1章 印象派
- 第2章 ポスト印象派
- 第3章 20世紀のドイツ絵画
- 第4章 20世紀のフランス絵画
52点の作品が4つの章に分けて紹介されています。
印象派で紹介されている画家は以下の通り。
- ギュスターヴ・クールベ
- カミーユ・ピサロ
- エドガー・ドガ
- クロード・モネ
- ピエール・オーギュスト・ルノワール
- カロリュス=デュラン
- アンリ・ジェルヴェクス
ルノワール《座る浴女》
モネ《グラジオラス》
混雑状況は、すごく混んではいないけど空いているわけでもないという感じでした。
写真は斜めで良ければすぐに撮れますが、正面をねらう場合はポジションをちょっとずつずらしながら、粘らなくてはなりません(笑)
ポスト印象派で紹介されている画家は以下の通り。
- ポール・セザンヌ
- ポール・ゴーギャン
- フィンセント・ファン・ゴッホ
- オデュロン・ルドン
- モーリス・ドニ
- フェリックス・ヴァロットン
- ピエール・ボナール
ゴーギャン《自画像》
東京都美術館で開催されている「ゴッホとゴーギャン展」を意識しているのか、こちらにもゴッホとゴーギャンの肖像画があります。
ゴッホ《自画像》
ひときわ小さい作品に、ひときわたくさんの人だかりができていました。
ゴッホ《オワーズ川の岸辺、オーヴェールにて》
日本初公開作品で、ゴッホ晩年の作品です。
セザンヌ《サント=ヴィクトワール山》
20世紀のドイツ絵画で紹介されている画家は以下の通り。
他と比べて、(私の知識では)聞いたことのない名前がいっぱい出てきます。
- ワシリー・カンディンスキー
- エミール・ノルデ
- パウラ・モダーゾーン=ベッカー
- エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー
- マックス・ペピシュタイン
- エーリッヒ・ヘッケル
- カール・シュミット=ロットルフ
- マックス・ベックマン
- オスカー・ココシュカ
- オットー・ディクス
ワシリー・カンディンスキー《白いフォルムのある習作》
エルンスト・ルートヴィヒ・キルヒナー《月下の冬景色》
20世紀のフランス絵画で紹介されている画家は以下の通り。
- アンリ・マティス
- ジョルジュ・ルオー
- ラウル・デュフィ
- パブロ・ピカソ
- フアン・グリス
- アメデオ・モディリアーニ
- シャイム・スーティン
マティス《窓》
マティス《ケシの花》
ピカソの作品があるのもこのコーナーですが、規制があるので載せてません。
「デトロイト美術館展」の体験コーナー
TVの特集か何かで、デトロイト美術館展では絵が触れると聞いていました。
リコーの技術が紹介されています。
触れる絵画、5枚か6枚しかありませんでした。
そもそも、当初自分の中で展示品全部触れるみたいに勘違いしておりました。。。
思ったより、凹凸は激しくなかったというのが感想。
「デトロイト美術館展」のグッズ売り場
美術展のお楽しみと言えば、最後のお買い物ですね。
「デトロイト美術館展」にはたくさんのオリジナルグッズが置いてありました。
絵柄も美麗なものが多いので売り場は大盛況でした。
「デトロイト美術館展」の感想
写真が撮れる!ということで「観るより撮る」に集中してしまいました。
写真が触れる!には肩透かしを食らった感じがしました。
昔見た「ツタンカーメン展」よりは割りにあってると思いました。
変な感想ですいません(笑)
- 名称: デトロイト美術館展 大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち
- 開催期間: 2016年10月7日~2017年1月21日
- 開館時間: 9:30〜16:30(金曜日、10/22(土)は20:00まで)
- 入館料: 一般1,600円/大高生1,200円/中小生600円
- 開催場所: 上野の森美術館
- 電話番号: 03-5777-8600
- 美術館URL: http://www.ueno-mori.org/
- 特設URL: http://www.detroit2016.com/index.html