抜けた毛でヘアドネーション(髪の寄付)を目指す!私的抜け毛の集め方【1人抜け毛チャレンジ】

ロングヘアーのイメージ

コロナ禍で美容室を避け、自分史上最長ロングヘアになった私。

実は毎日抜け毛を集めています!…と言うと怪しき者のようですが、目標はヘアドネーション(髪の寄付)であります。実践するにあたり、「抜けた毛の集め方」の情報がなかったので、私が試行錯誤したオリジナルの方法をつづってみます。本邦初公開?

あくまでも個人的忘備録ではありますが、同じ興味や悩みを持つ方の参考になればと思います。本記事では、一応「ヘアドネーションとは何ぞや」というところから解説します。

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ヘアドネーションとは

ヘアドネーションとは自分の髪の毛を事業団体に寄付することです。寄付先では、髪の毛を医療用ウィッグに加工し、毛髪を失った子どもたちに無償提供する活動が行われます。

ヘアドネーション団体は複数ありますが、NPO法人「Japan Hair Donation & Charity」、通称「ジャーダック(JHD&C)」が一番のメジャーどころです。

公式サイト:https://www.jhdac.org/

寄付可能な髪の長さや条件は団体によって異なっています。以下、本記事ではジャーダックに寄付することを想定して書いていきます。

ジャーダックは長さ重視で、最低長さ31センチ以上の髪の毛が寄付可能となっています。さらに髪の毛は長ければ長い髪ほど重宝されます。フルウィッグでロングヘアに憧れる子が多いからのようです。

逆に、髪質については意外なほど色んな髪の毛がウェルカムとなっています。パーマ、カラー、縮毛矯正、くせ毛、白髪であってもOK。性別も問いません。

人様の役に立つ髪の毛は「天然の美髪」でないとダメだと思い込んでいた私にとって、寄付できる髪質の許容が広いというのは目から鱗のポイントでした。ただ長いだけがとりえの自分の髪の毛が、別の世界で有用なものになるのは嬉しいことかなと思ったのです。

さて、そんなヘアドネーションには2つの方法があります。カットした髪の毛を寄付する方法と抜け落ちた毛を集めて寄付する方法です。

ハサミでカットしてヘアドネーション

ドネーションカット(専用の切り方)で切った髪の毛を寄付するというのが、ノーマルなヘアドネーションの方法です。芸能人の方も、ロングヘアをバッサリカット&ヘアドネーションしたことをSNSで報告したりしてるので、割と知られていることかも。

長さ31センチ以上が必要なので、ロングヘアの方限定となります。やり方を押さえていればセルフカットも可能ですが、ヘアドネーションメニューを備えている美容院でカットしてもらうのが一般的です。

抜け毛を集めてヘアドネーション

もう1つが抜け落ちた抜け毛を集めてヘアドネーションするという方法。本記事のテーマでもあります。

抜け毛の長さが31センチ以上あればよいので、比較的短いヘアスタイルの人、髪の毛を切りたくない人でも始めることができます。また、ロングヘアの人が実践すれば、根元からの長い毛がとれるので重宝されます。

ただ、抜け毛を収集するのは面倒くさいことですし、さらに、抜け毛は毛根と毛先の方向をしっかり揃えた上で束ねなければいけないなど、作業には手間暇がかかります。

それでも抜け毛を集めたいと私が思ったのは、日々床に落ちる自分の髪の毛を見て、「何かもったいない感情」を覚えたからに他なりません。

アブノーマルというわけではないでしょうが、かなりマニアックな所業だと思われます。私はこれを「1人抜け毛チャレンジ」と名付け実践することとしました

私の抜け毛の集め方

さて、以下が本題です。

初めての抜け毛集めに際し、手順と自分が気を付けたポイントを解説します。といっても、あくまでも私はこうしてみたという実践記であり、ベストな方法としておすすめしているものではありません。興味のある方は参考程度にご覧ください。

0.準備的なこと

予備知識

ヘアドネーションでは、長さ31センチ以上の抜け毛に限定して収集します。また、乾いていない髪の毛がNGになるので(最悪カビが発生してしまうため)、湿気には注意して抜け毛を集めます。必要に応じて乾燥剤も用意します。

同居人には話しておくべし

何か呪術でも始めたと誤解されても困るので…(笑)1人暮らしでない場合は「1人抜け毛チャレンジの趣旨」について、同居人には説明しておいた方がよいでしょう。

あらかじめ話しておくことによって、一時的に髪の毛が片付いていないなど、ある程度の粗相は見逃してもらえる可能性が高くなるかもしれません。

抜け毛の入れ物を用意

抜けた毛をポイポイと入れておく、ストック用の入れ物を1つ用意します。

洗面所でも使うので、ある程度耐水性があった方がよいですが、ティッシュの空き箱など家の中にある適当なものでOK。ジップロックは、回収した抜け毛が湿っていた場合、水分を閉じ込めてしまうので向いていないかもしれません。

私が使いやすいと感じたのは、ショップの紙バッグ(ノートくらいの大きさ)です。念のため、乾燥剤も入れてました。

1.抜け毛の収集活動

毎日の生活で抜け毛をコツコツ集めていきます。ここで本数をチェックする方もいらっしゃるようです(私はしませんでしたが)。

床パトロール

日々抜け落ちる抜け毛。床や洋服に付いている31センチ以上の長い毛を見つけたら、1本ごとに回収します。あるとき横着をしてクイックルワイパーで絡めとってみたら埃と一体化して回収不可能となりました。お宝に遭遇した気持ちで回収すると長続きするかも。

洗面所でルーチン

朝の身支度&洗髪のドライヤー後など必ず発生する抜け毛。都度、床や洗面台に散らばった抜け毛を回収します。ここで、おおまかにでも31センチ以上の抜け毛だけを選別できると後のまとめる工程が楽。ただ、地味に時間を食う作業なので、できないときは選別無しで集めてました。農作物を収穫する気持ちで回収すると長続きするかも。

風呂場の抜け毛の扱い方

シャンプーのとき避けては通れない抜け毛。お風呂場で発生する抜け毛は、排水溝まで行ってしまうと絡み率が高くなるので、なるべく手前でキャッチしました。手に絡んだときや床に落ちている状態が狙い目。風呂場のどこか一か所に集めておき、最後に排水溝もチェックします。

お風呂から上がったら、集めた抜け毛をハンドタオルに挟んでタオルドライします。洗面所でしばらく自然乾燥させますが、同居人がいるときはタオルに挟んだまま置いておけば見苦しくないと思います。

当日中に頃合いを見てほぐします。完全に分解するというよりは、廃棄する塊から何本かでも長い抜け毛を救出するというイメージでやったほうが気楽。多少湿気を帯びているため、完全に解せた髪の毛以外はストックに混ぜないことを徹底しました。

2.試行錯誤!抜け毛のまとめ方

ある程度たまったら、集めた毛の向きを揃えてまとめる作業となります。時間がとれれば毎日進めたかったのですが、私の場合そうもいかず、2週間~1か月ためて、半日~1日がかりでまとめるというサイクルになりました。

試行錯誤の末、私が考えた抜け毛のまとめ方で必須なのが、貼ったり剥がしたりが容易な仮止めテープとなります。セロハンテープはNGです。文房具店で販売されている「ニチバン 紙粘着テープ 軽包装用」で上手くいきましたが、それ以外では試しておりません。

抜け毛の集め方

長さが31センチに満たない抜け毛を省きつつ…。

毛根を上に揃えて、親指と人差指の間に次々つまんでいき、テープを2つに折るような形で抜け毛をまとめます。写真の抜け毛はだいたい30~35本で、私が2本の指で一度につまんでいられる本数の平均です。

抜け毛の向きは、抜けた髪の根元にある白い毛根や、キューティクルの向きを指で触って確認します(毛根から毛先へはつるッと抵抗が無く、毛先から毛根へは抵抗があります)。

また、テープを二つ折りにする際は、両端を大きくずらして斜めに留めました。これは後で剥がすときの剥がしやすさを考慮しています。

抜け毛の集め方

これを繰り返し、積み重ねていきます。縦長を二つ折りにしたような台紙を作ると重ねが楽でした。紙の厚さ的には雑誌の表紙やカレンダーなどが最適です。作業を中断するときは、パタンと閉じておけば見苦しくないし、棚などで保管できます。

抜け毛の集め方

ある程度たまったら台紙から外して根元をゴムで縛ります。

抜け毛の集め方

仮止めテープを丁寧に外していき、1束完成です。

ヘアドネーションの髪の毛の保管方法

ヘアドネーションの髪の毛の保管方法

完成した抜け毛の束は、大判の用紙を細長く折りたたんだものに包んで、棚に置いて保管してました(梅雨時期は乾燥材も挟み込み)。広報紙や新聞紙、チラシなどが利用できます。適当なものが無ければ、パターン製図用のハトロン紙もおすすめです。

中長期で長保管するときは、ジップロックなどの密閉袋に保存。お好みで乾燥材も入れておくと良いようです。

1年間の成果物を公開

…そして1年後。成果物?をご覧ください。

ヘアドネーション

一番上は、腰まで伸びたロングヘアの抜け毛を約半年間集めたもの。一番長いところで70センチ弱あります。たまにブラシでとかして整えてました。

真ん中は、スーパーロングヘアに耐えられなくなり…。31センチ以上の長さでヘアドネーションカットしたもの。美容院嫌でセルフで切りましたが、自分側のヘアルタイルを整えるのに一苦労でした。

一番下は、抜け毛集め2ターン目です。ヘアドネーションカットした当日から抜け毛は発生するわけで…。「抜け毛は続くよどこまでも」です。短い抜け毛が増えて廃棄率が高くなったので、同じ半年分でも1ターン目より量が少ないです。

抜けた毛束

「抜けた毛束」…抜け毛を集めてた毛束には「毛根」があります。

カットした毛束

「カットした毛束」…断面からハサミでカットしていることがわかります。生えている毛を束ねてカットしているので、毛の向きは100%そろっています。

髪の毛を寄付する前に!自毛ウィッグという手もあり

こんな感じで、いつでも寄付先へ送れるヘアドネーションの毛束ができたわけですが…。ヘアドネーションする前に、今一度集めた髪の毛の使い道について考えてみることをおすすめします。

というのは、ヘアウィッグについての調査をすすめ、地毛(自毛)使用してウィッグを作ってくれるメーカーが国内に複数あることがわかったからです。

オーダー費用は数万円~10万円程度かかりますが、(薄毛になった)将来の自分のため、または必要とする親族のためなどに、自分の髪の毛でウィッグを作ってもらうことができます。

ただし、地毛(自毛)ウィッグ作成のメーカーで確実に使用できるのは「カットした毛束」になります。肝心の「抜けた毛束」については明白にNGとしているメーカーもあり、実際に問い合わせてみなければ確実なところはわかりません。

したがって、意思が固まっていれば「カットした毛束」&「抜けた毛束」両方寄付するのもありですし、もしアレでしたら「抜けた毛束」は寄付し、「カットした毛束」は自分用に保管しておくというのもありかと思います。

もちろん、考えがまとまるまでは全て手元に保管しておくというのも悪くないでしょう。自分が苦労して集めた髪の毛なので、自分の納得のいくように活用したいですね。

まとめ

ヘアドネーションのイロハについては、基本的に冒頭に紹介したジャーダック(JHD&C)の公式サイトなどで正確な情報が取得できます。

ただし「抜け毛の具体的な集め方」についてはあまり情報がなく、身近に同志もいなかったので自分で工夫するしかありませんでした。

本記事が「1人抜け毛チャレンジ」される方の参考になれば幸いです。

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